日常使いのメモアプリを今まで使っていた Notion から Obsidian に移行しました。なぜ Notion を使っていたかとどうやって Obsidian に移行したか、Obsidian に移行してみてどうだったかを書きます。
メモアプリの変遷
自分は物覚えが良くないので色々なメモをとっています。小説や新書や技術書は今まで読んだものはメモに残していますし、プログラミング言語や IT 系の技術もメモに残しています。
後者については最近は LLM にコードは書いてもらうことが多いので数は減っていますが、それでも現時点での自分の理解度でのメモを書くことがあります。例えば LLM に TCP/IP について LLM に質問すればいくらでも詳しく説明してくれますが、LLM に説明させたとして自分の理解度を超えて詳しいメモが出てきても消化しきれないので、自分が理解していることプラス初めて知ったことをメモしています。
メモを取り始めたのは大学入学からで、当時は何を読んだかは読書メーターに、読んだ本の感想などのメモは OneNote に保存していました。社会人になる直前くらいに Notion を使い始め、そして今回 Obsidian に移行しました。
Notion 時代
Notion を使い始めたのはメモを取る場所を一箇所に集約しようと思ったのと、個人的に OneNote より Notion の方が使いやすく感じたからです。
大学生の初めの頃に使っていた PC は Windows マシンだったので OneNote にメモを取り始めました。OneNote だとアプリからも使えてブラウザからも使えて良かったのですが、自分の使い方だと細かく見た目をいじれなくていいので装飾面が少し過剰に感じるようになりました(章立てできて画像を挿入できて検索できれば自分的には十分だった)。またキーワード検索ができなかったのと、今後メモアプリを乗り換えるときに独自のファイル形式っぽくて大変になりそうだなとぼんやり感じていました。
そんな時に Notion に出会いました。Markdown 記法で書けるのと、画像を挿入できるのと、検索もできるのでこっちでもいいなと思い始めました。極め付けはコンテンツをエクスポートできることで軽く試した感じだとマークダウンでエクスポートできたので今後別のアプリに乗り換えたくなってもなんとかなりそうだと見通しがつきました。データベースも便利で読んだ本のジャンルや評価で絞り込んだり毎年何冊本を読んでいるか簡単に出せるので Notion を使うことにしました。
Notion から Obsidian へ
Notion は 5 年以上使っていて特に不満はありませんでした。Notion はブロックを組み合わせてノートを作っていきます。使いはじめの頃は無料プランだとブロック数に上限があり有料プランを使ってましたが、どこかのタイミングで個人利用の場合はブロック数に上限がなくなり、自分の使い方だと無料で十分使えるようになりました。プライベートで使っている Macbook にも iPhone にも Notion アプリを入れれば異なるデバイスでも同じメモを参照できて便利でした。
Notion を便利に使っていたものの長く使ううちに以下の 3 点が気になるようになりました。
- 個人用メモとしては多機能(コラボレーション向き)になりすぎた
- Agent(MCPサーバー)との連携時に Notion のデータ構造が冗長だった
- 大量の個人データを外部SaaSに依存することへの不安を感じるようになった
ノートのメモを AI が作ってくれたり、ブレスト的な感じで AI が文章を作ってくれるようになったり、Notion AI としてエージェントが動くようになっても自分の使い方だと使わない機能だなと思っていました。おそらく会社やチームで使うコラボレーションツールに向かって Notion が進化していく中で、ただのメモアプリとして使っている自分が使わない機能が増えていきました。
また今まではメモを参照するときは Notion を開いて検索していましたが、Agent が色々出てくると MCP で連携して使いたくなります。例えば今まで読んだ本を元におすすめの本を提案してもらうとかです。Notion にも MCP サーバーがあるんですが、全てをブロックとして扱う都合からかレスポンスがかなり冗長です。Agent から使う場合コンテキストはできるだけ少なくしたいのでこの冗長なメタデータはどうにかならないかと思っていました。
最後にメモもかなり溜まってきて大量のメモが外部の SaaS に保存されていることを不安に感じるようになりました。データ主権と言うとだいぶ大袈裟ですが(そもそも大したデータではない)、どこまで本当かわからないものの Google Photo に家族の写真だろうが入浴中やプールの写真をあげるとアカウントが BAN された話を聞くと外部にデータを預けるのは怖いなと思いました。
そんな時に Obsidian と出会いました。Obsidian も Markdown 記法で書けて画像を挿入でき検索もできます。コンテンツをファイルで保存するので今後他のアプリに乗り換えるのも簡単そうでした。Notion のデータベースは標準機能だと再現できなそうでしたが、なくても困らないしメリットの方が大きそうと思い Obsidian に乗り換えることにしました。
移行方法
後になって調べると importer plugin があることを知りました。移行した当時は知らなかったので Notion のコンテンツをエクスポートし、プログラムを書いて Obsidian に登録する 2 ステップで移行しました。元々 Notion でとっていたメモがほぼプレーンなマークダウンファイルみたいな形式ばかりだったのでほとんど手間はかかりませんでした。
コンテンツのエクスポート
これはヘルプの手順に従ってエクスポートするだけで終わりました。全部で 42.8MB でファイル数は 3700 くらいでした。
プログラムを書いて Obsidian に投入する
エクスポートしたファイルそのままだと若干使いづらい部分があったので微修正して Obsidian に投入しました。画像のパスが違ったり、せっかくなので Front Matter にタグをつけるようにしたり、相互リンクを置き換えたり。流石に手動でやるのは面倒すぎたのでプログラムを書いて変換し、Obsidian の local REST API で投入しました。
Notion のデータベースは csv で出力されるみたいで再現しようかと一瞬思いましたが、マークダウンファイルと連動していないテーブルを作っても仕方ないなと思い一旦 Obsidian Dataview で移行できるものは移行するようにしました。
移行プログラムを作るのに Gemini CLI 1を使いました。一発の移行なのでコードは一切読んでおらず、エクスポートされたフォルダを指定して移行がうまくいくまで指示を出し続けるだけで良かったです。Notion を使い始めたときは乗り換える時になんとかなりそうと思っていたものの実際やるなら面倒そうだったので LLM がある時代でよかったです。
NAS にも保存する
Macbook のファイルシステムにだけメモを保存しておくと永続性が若干心配なので NAS にも保存するようにしています。git init --bare した NAS をリモートリポジトリに指定して思い出した時に push しています。Obsidian を複数デバイスで同期するには Obsidian Sync が必要でこれは有料なのでひとまず iPhone との同期は諦めて Macbook でだけ使っています。
Macbook と NAS に保存しているだけなので可用性的には Notion より落ちますがまあいいでしょうということで2。
おわりに
メモアプリを Obsidian に移行して今のところ不満なく使えています。Obsidian の REST API はローカルで動いているので測定していないものの応答が早い気がしています。シンプルなテキストファイルでメモを残しておくとツールの乗り換えもなんとかなるものだなと思いました。
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今は EOL になっていて代わりに Antigravity CLI を使うようにガイドが出ています。 ↩︎
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NAS から Cloudflare R2 かどこかに定期的に同期するようにしようと思って動けていないです ↩︎